投資する不動産は何を基準に選べばいい?失敗しない目利きのコツ

不動産投資

不動産投資を始めようと思ったとき、最初にぶつかる壁が「どの物件を買えばいいのか」という問題です。不動産は株式のようにワンクリックで売買できるわけではなく、長期的な資産形成と収益を見込んでの判断が求められます。

💡でも大丈夫。正しい「選び方の軸」を持てば、初心者でも“失敗しにくい物件”を見極めることができます。

この記事では、不動産投資歴10年以上の目線から、今の時代における物件選びの重要なポイントを因数分解して解説します。この記事を読み終えるころには、自分がどんな基準で不動産を選べば良いのかが明確になるはずです。


1. そもそも「儲かる不動産」ってどんな物件?

不動産投資のゴールは人によって違います。家賃収入で生活費をまかないたい人、将来の年金代わりにしたい人、節税や相続対策を目的にする人もいます。

しかし共通して「損をしない・価値が下がりにくい」物件であることは大前提です。そのためには以下の3つの視点が重要です。

  • 収益性(利回り)
  • 資産性(売却価格や価値維持)
  • リスク耐性(空室リスク・災害リスク・法改正リスク)

つまり、「家賃が安定して入る」+「売るときに価格が大きく下がらない」+「大きなトラブルが起きにくい」こと。この3つをベースに、より具体的な選定基準をみていきましょう。


2. 投資用不動産を選ぶ7つの具体的な基準

✅ ①立地(最重要)

「立地が全て」と言われるほど、場所は収益性・資産性の根幹です。

  • 駅徒歩10分以内(都内や都市部なら5分以内が理想)
  • 人口が増えているエリア(再開発・大学・病院などの存在も重要)
  • 周辺の賃貸需要が高い(大学・企業・商業施設の有無など)

📌 例え利回りが高くても、田舎や駅から遠すぎる物件は空室リスクが高くなります。


✅ ②利回り(表面利回りと実質利回り)

表面利回りは「年間家賃÷物件価格」ですが、これは“理論上の数字”です。

実際には以下のような運用コストも考慮しましょう:

  • 管理費・修繕積立金
  • 固定資産税
  • 入居者の入れ替えにかかる費用
  • 仲介手数料・火災保険

これらを差し引いた「実質利回り」で5〜6%以上あれば、優良物件と考えられます。


✅ ③築年数と構造

「新築=安全」ではありません。中古でも築浅で管理状態が良ければ十分に投資対象になります。

  • **築20年以内のRC造(鉄筋コンクリート)**は耐久性・資産価値ともに安定
  • 木造は築15年以内が目安(ただし維持費が高い傾向)

📌 築古物件は利回りが高くても修繕費がかさむことがあるので要注意!


✅ ④管理状態(見落とされがち!)

建物の「共用部」や「ゴミ置き場」などを見ると、その物件の管理状態が一目でわかります。

  • 清掃が行き届いている
  • エントランスが清潔
  • 掲示板が整理されている

これは将来の修繕費や空室リスクに直結するポイントです。


✅ ⑤入居者属性と平均入居期間

物件の収益は入居者がいてこそ。

  • 単身者向け→入居者の入れ替えが早い(=空室リスクが高め)
  • ファミリー向け→入居期間が長い(=安定収益)

ただし、ファミリー物件は価格が高くなる傾向があるため、初めてならワンルームでも「立地重視」で選ぶのが◎


✅ ⑥周辺相場との価格差

不動産ポータルサイト(SUUMO・アットホームなど)を使えば、同じエリア・築年数の物件と価格比較ができます。

極端に安い場合は、

  • 事故物件
  • 構造的な問題
  • 借地権付き

などの可能性があるので、必ず調査を。


✅ ⑦出口戦略(売却しやすさ)

購入前から「売るとき」を考えるのは、不動産投資では鉄則。

  • 立地が良いと、売却時も高値で買い手がつきやすい
  • 将来的に都市開発が入るエリアなら、資産価値上昇の可能性も

「出口がある物件」を選ぶことで、想定外の事態にも対応しやすくなります。


3. こんな選び方はNG!初心者がやりがちな失敗例

❌ 「家賃収入だけ」で判断する

→ 利回りだけを見て地方の築古アパートを買う → 空室+修繕地獄になるリスク

❌ 不動産会社に言われるがまま購入

→ 販売会社の利益が乗った価格になっていることも。自分で相場確認が大事!

❌ 融資が通ったから購入

→ 融資が通る=物件が良いとは限りません。銀行が貸したがる=不動産会社が提携してるだけ、というケースも


4. 不動産の“価値”は時代で変わる。2025年以降の注目ポイントは?

2025年現在、日本の不動産市場は「都心回帰」+「コンパクトシティ化」が進んでおり、以下のような特徴が注目されています。

  • 駅近・コンパクトな単身者向け物件のニーズ増加
  • 再開発エリア(品川・高輪・新宿など)は資産価値上昇傾向
  • 高齢化により、バリアフリー対応物件や医療施設近接が評価される

将来の日本社会の変化を見据えて、「今後ニーズが高まりそうなエリア」を選ぶ視点も欠かせません。


✅ まとめ:最終的には「誰に貸すか」をイメージできるかが鍵!

物件選びで大切なのは、「これ、自分が住みたいと思えるか?」「どんな人がここに住むのか?」をリアルにイメージできるかどうかです。

📌 つまり、不動産選びとは【未来の入居者を想像するマーケティング】でもあります。

以下のチェックリストを活用して、ぜひ物件選定に役立ててください👇


🔍物件選定チェックリスト(保存版)

  • 駅徒歩10分以内か?
  • 賃貸需要があるエリアか?
  • 表面ではなく実質利回りで評価しているか?
  • 管理状態は良好か?
  • 入居者の属性は安定しているか?
  • 周辺相場と比較して適正価格か?
  • 売却しやすい物件か?