はじめに:「掛け持ちバイト」は自由か?それとも苦肉の策か?
「生活費が足りないからもう1つ…」
「夢を追いたいから空いた時間で稼ぐ」
「職場のストレスを分散したい」
こうして掛け持ちバイト(ダブルワーク・トリプルワーク)を選ぶ人は年々増えています。
2025年の今では、学生・主婦・フリーター・副業社会人まで、幅広い層が複数の職場を掛け持ちしているのが当たり前になってきました。
でもその一方で、
- 「職場には言えない」
- 「身体がボロボロになる」
- 「シフトの調整が地獄」
など、表に出にくい“裏のリアル”も確実に存在します。
この記事では、
✅ 掛け持ちバイトを選ぶ理由
✅ よくあるトラブルと対処法
✅ 経験者が語るメリット・デメリット
をまとめ、「本当にやるべきか?」の判断軸を一緒に考えていきます。
なぜ掛け持ちバイトを選ぶのか?
✔ 金銭的な理由が圧倒的多数
- 家賃や光熱費のため
- 推し活・学費・副業資金の確保
- 時給が低すぎて1つでは足りない
🧠 時給1,200円 × 月80時間 = 96,000円
→ 「あと月3〜5万欲しい」が掛け持ちの起点。
✔ スケジュールに融通が利く現代だから
- 単発アプリバイトの登場(タイミー、シェアフルなど)
- 夜勤・深夜など“すき間時間”を使える
- リモートワークと組み合わせやすい
✔ 職場を分散して“逃げ道”を確保したい
- 人間関係に疲れて1カ所に依存したくない
- 飽きっぽくて同じ仕事を毎日続けられない
- 「今日はAの気分」「明日はBで稼ぐ」が可能に
掛け持ちバイトの“表に出せない”裏事情5選
① 職場にバレたくない=嘘をつく毎日
💬 例:「家族の都合で早退します」→ 実は次のバイトへ移動中
→ 嘘が常態化し、メンタル的な消耗が蓄積していく
② 交通・移動のストレスが地味にきつい
- バイトA終了→電車移動→バイトB開始
- 通勤時間が1日2〜3時間に
- 移動中の休憩すら「仕事」みたいな感覚
③ シフト調整の板挟み地獄
- バイトAの希望を出したら、バイトBと被った
- 両方の責任感で断れず、ダブルブッキングの恐怖
🧠 Googleカレンダーで色分け管理しても、脳が追いつかない人も多い
④ 税金・保険がややこしくなる
- 所得が103万、130万、150万を超えると扶養外れる
- 年末調整が職場ごとに必要/確定申告が発生
- 「どこに申告すればいいか分からない」状態に
⑤ 体力が奪われ、余暇が消える
- 週7勤務になりがち
- 「常に眠い」「土日は寝て終わる」
- 自炊・趣味・交際が完全に消滅…
💬 「稼げてるけど、**人生が“稼ぐだけの機械”になった気がした」**という声も。
掛け持ちを成功させるためのポイント7つ
✅ 1. 勤務スタイルのバランスを取る
💡 例:
- バイトA=座り仕事(データ入力)
- バイトB=立ち仕事(カフェスタッフ)
→ 肉体・精神的な偏りを防げる
✅ 2. アプリや表計算でシフトを一括管理
- Googleカレンダー/Notion/シフト管理アプリ
- 通知設定+週ごとのリマインドで抜け漏れ防止
✅ 3. 通勤時間を含めた“拘束時間”で判断する
例:
- Aバイト:時給1,200円・家から徒歩5分
- Bバイト:時給1,500円・片道45分
→ 移動時間も“労働”として計算しよう
✅ 4. 税金ラインを把握しておく
年間収入 | 注意点 |
---|---|
103万円以下 | 扶養内、所得税なし(学生向け) |
130万円以上 | 社会保険の扶養から外れる可能性あり |
150万円以上 | 住民税・所得税の申告義務発生 |
✅ 5. 「辞めやすい方」も持っておく
→ 急な体調不良・学業変化などに対応できるよう、融通が利くバイトを1つ確保しておくと安心。
✅ 6. 自己管理が何より大事
- 食事・睡眠・風呂の時間は死守
- タスク過多になる前に「断る勇気」を持つ
- 「倒れたら元も子もない」と覚えておく
✅ 7. 本当に“やる意味”を定期的に見直す
→ 数ヶ月ごとに「なぜ今、これをやっているのか?」を振り返ることで、
惰性で働き続ける“バイト沼”から抜け出せる
掛け持ちバイトは“自由”の象徴か、“現代の過労”か?
バイトを2つ、3つ掛け持ちする生活は、柔軟で自由に見えて、裏ではかなりのリスクも抱えています。
それでも続けられる人には、共通点があります:
- 目的が明確(留学資金/夢の準備/起業準備など)
- スケジュール管理が上手
- 自分の体調や感情に敏感で、崩れる前にブレーキを踏める
何となく始めるのではなく、戦略を持って掛け持ちすることが、長く続けるコツです。
まとめ:掛け持ちバイトは“バランス力”がすべて
掛け持ちは、やり方を間違えれば「稼げる」より「削られる」になります。
でも、
- 複数の仕事でスキルを磨く
- 収入源を分散してリスクを抑える
- 人間関係を一箇所に縛られずに済む
など、うまく使えば人生を柔軟にしてくれる働き方でもあるのです。
「働き方に正解はない」時代だからこそ、
自分の体と心を守りながら、最適なバランスを見つけていきましょう。