結婚式の準備の中でも特にデリケートなのが「招待状」。
実はこの小さな紙一枚が、新郎新婦の印象を左右する重要な要素だということをご存知でしょうか?
形式に従って出しているつもりでも、知らないうちに「センスがない…」「無神経…」と思われてしまうケースが増えています。
本記事では、よくある“NGワード”やマナー違反表現を整理しつつ、好印象を与える文例や避け方も紹介します。
📌なぜ招待状の文面で「センス」が問われるのか?
招待状はゲストにとって**結婚式に対する“第一印象”**を与えるアイテム。
たとえ形式的な内容であっても、使い方や言葉選びで下記のような印象が生まれます。
- 「丁寧で気遣いができる人だな」
- 「ちょっと自己満感が強い…」
- 「この文面で呼ばれても行きたくないかも…」
つまり、結婚式に来てほしいという“想い”を正しく伝えられるかが、文面によって大きく左右されるのです。
❌実は多い!やってしまいがちなNGワード・フレーズ集
NG①:「ご出席いただけますと幸いです」
一見丁寧に見えますが、「幸いです」は“へりくだりすぎ”とも取られ、
正式な招待状では避けるべき表現とされています。
▶️代替表現:
「ご臨席賜りますようお願い申し上げます」
NG②:「ご多忙のところ恐縮ですが」
これはビジネスメールでよく使われる表現ですが、結婚式の招待状にはそぐいません。
「仕事の延長」や「社交辞令っぽさ」が出てしまうため注意が必要です。
▶️代替表現:
「ご多用中のところ恐れ入りますが」または、もっと柔らかく
「ご多用の折とは存じますが、ご臨席賜れますよう…」
NG③:「ご都合がよろしければ」
断られても仕方ないという消極的なニュアンスが強いため、招待の意思が弱く感じられます。
▶️代替表現:
「ご臨席賜れますよう 心よりお願い申し上げます」
(参加の強要にはならず、丁寧に意志を伝える文脈になります)
NG④:「〇〇していただけると助かります」
“助かります”はお願い文脈では便利な言葉ですが、
改まった文書ではカジュアルすぎる印象を与えます。
▶️代替表現:
「〇〇いただけますようお願い申し上げます」
NG⑤:「お祝いしてください!」
カジュアルでフレンドリーな雰囲気を出したい場合に使われがちですが、
**“祝いを要求しているように見える”**ため敬遠されがちです。
▶️代替表現:
「ささやかながら挙式を執り行う運びとなりました。ぜひご臨席賜れますと幸いです。」
⚠️注意!状況別に避けるべき表現もある
▶️親族宛てに「ご多忙中とは存じますが」はNG
親族に“形式的な社交辞令”を使うと、他人行儀な印象を与えてしまいます。
➡︎代替表現:
「ささやかながら、身内での挙式を計画しております。ご出席いただけましたら嬉しく思います。」
▶️会社関係者宛てに「カジュアルな文面」
フランクな口調で送ると、礼を欠いていると誤解されるリスクが高まります。
➡︎ポイント:
- 敬語を徹底する
- 呼び捨て・俗語を避ける
- 差出人の署名を連名ではなく正式に
🌿センスよく見えるポイントは「言葉選びの整合性」
文面の“センス”とは、おしゃれな表現ではなく、マナーと気遣いの一貫性にあります。
以下の点を抑えるだけで、全体の印象がグッと引き締まります。
チェックポイント | 意味すること |
---|---|
敬語にブレがない | 一貫した丁寧さと誠実さを表現 |
余白と改行が整っている | 読みやすく、品のある印象に |
個別メッセージを付ける場合は別紙で | 本文を汚さず、気持ちも伝わる |
✉️返信ハガキにも落とし穴がある?
招待状に同封する「返信ハガキ」にも気をつけたいポイントがあります。
以下の表現は、相手の選択を狭めてしまう表現として注意が必要です。
NG:
- 「ご出席に〇をお付けください」
➡︎“欠席”を想定していない圧を感じる人もいます。
OK:
- 「ご出欠のいずれかに〇をお付けください」
- または、「ご都合の良い方に〇をお付けください」
💡“失礼なく断られる”=文面に問題があるとは限らない
招待した相手が欠席を選ぶ場合、必ずしも文面が悪かったというわけではありません。
とはいえ、次のような心理的要因が作用するケースもあるため、丁寧な文面での配慮は不可欠です。
- 気まずい関係や、出費負担への不安
- 自分が“呼ばれた意味”を感じられない
- 形式やテンプレート感に冷めてしまう
だからこそ、「あなたに来てほしい」という気持ちが伝わる文面づくりが、出欠の結果を左右することもあるのです。
📝まとめ:センスある招待状とは“言葉のバランス”で決まる
結婚式の招待状は、“儀礼+気持ち”の両立が求められる文書です。
形式に沿うだけでなく、言葉の一つ一つに意味を込めることで、
「品がある」「配慮が行き届いている」と受け取られるセンスが生まれます。
✔ 無意識に使いがちなNG表現を避ける
✔ 相手に合わせた文体・敬語・表現を選ぶ
✔ 心が伝わる一文を大切に
この3点を意識するだけで、失礼なく好印象を与える招待状は、誰でも作ることができます。