はじめに|副業は審査に有利なのか、不利なのか?
「本業+副業で年収アップしてるから、ローン審査も有利なはず」
そう考えていませんか?
しかし、実際のところはそんなに単純ではありません。副業収入がプラス評価にならないどころか、マイナスに働くケースもあります。
この記事では、**審査担当者が副業をどう見ているのか?**という視点から、**ローン審査における“意外なチェックポイント”**を5つ紹介します。
結論|副業収入は「条件次第」で加点にも減点にもなる
副業そのものが悪いわけではありません。
問題は、収入の信頼性・継続性・申告状況です。
つまり、以下のような副業は評価されやすくなります:
- 所得が安定している(毎月の入金記録がある)
- 確定申告で正しく申告されている
- 今後も継続が見込まれる職種・業種である
- 本業に支障をきたしていない
逆に言えば、「不安定・未申告・一時的」な副業は、審査にとってリスク要因とみなされます。
審査担当者が見ている意外なポイント5選
① 副業の所得が確定申告で証明できるか
副業収入を「年間○○万円」と主張しても、証明できなければ加点にはなりません。
- 給与明細、報酬明細、通帳記録だけでは不十分
- 確定申告書類(青色申告や収支内訳書)があって初めて“正式な収入”としてカウントされる
✅ 対策:少なくとも直近2年分の確定申告を整理しておきましょう。
② 収入の「安定性」と「継続性」があるか
副業が1回限りの収入だったり、月によってばらつきが大きい場合は、
「収入が不安定 → 返済能力に不安」と判断される可能性があります。
たとえば…
月 | 副業収入 |
---|---|
1月 | 15万円 |
2月 | 2万円 |
3月 | 0円 |
このような波のある副業収入は、審査では不利になりやすいです。
✅ 対策:「安定して月5万円」など、継続的な収入実績をアピールすることが鍵。
③ 本業とのバランスに無理がないか
副業収入が多すぎると、「本業に支障をきたしているのでは?」と逆に疑われます。
- 本業の勤務時間と照らし合わせて、副業時間が明らかに不自然
- 体力的に継続が難しいと見なされる職種(深夜バイト、土日フル稼働など)
✅ 対策:副業内容と勤務時間を明示し、「本業+副業の両立ができている」ことを伝える。
④ 副業の種類によって印象が大きく異なる
審査上、評価されやすい副業と、逆にマイナスイメージを持たれる副業があります。
プラス評価されやすい | マイナスになりやすい |
---|---|
ライター、Web制作、プログラミング | 投資、ギャンブル、マルチ商法系 |
講師・教育関係 | 無許可の転売ビジネス |
公的報酬(委託業務など) | 不明瞭なキャッシュ収入 |
✅ 対策:副業の「健全性・社会性・説明可能性」を重視しよう。
⑤ 副業収入が“本業の補填”に見えるかどうか
副業が収入の底上げではなく、生活の補填に見えると、
「収入に問題がある人」=「返済に余裕がない人」とマイナスに評価される可能性があります。
特に、
- 本業の年収が300万円以下
- 副業で毎月10万円以上稼いでいる
- 本業収入が伸びていない
というようなケースでは、「副業なしでは生活が成り立たない」と見なされるリスクも。
✅ 対策:副業は“攻め”の収入というスタンスで伝えると印象が変わります。
審査を通すための「副業アピール術」
- 確定申告済みの書類を2年分準備
- 月別の入金履歴をまとめたエクセルを提出
- 副業内容をわかりやすく説明できる資料を用意
- 「あくまで本業がメイン」と強調する
- 支出よりも収入が安定して上回っていることを明示
これらを行うことで、副業が「リスク」から「信用加点」へと変わっていきます。
まとめ|副業は“使い方次第”で武器にも地雷にもなる
副業があることで収入が増えるのは事実ですが、
その見せ方と根拠次第で、審査にとって加点にも減点にもなるのです。
副業を味方にするには…
- 継続的で安定した収入実績
- 正確な申告と証拠書類の整備
- 審査担当者に「安心」を与える見せ方
これらを意識することで、副業は“返済能力の証明”という武器に進化します。