ローン破綻者の7割が知らなかった「固定金利 vs 変動金利」の真実

ローン

はじめに|「変動が安いから…」その判断、危険です。

住宅ローンやマイカーローンなど、人生の中で大きな金額を扱うローンにおいて、
**「固定金利と変動金利、どちらを選ぶべきか?」**は非常に重要な分岐点です。

しかし、多くの人が「なんとなく金利が安いから」と変動型を選び、**将来の金利上昇で家計が破綻寸前に…**というケースも少なくありません。

この記事では、「金利タイプの選択」があなたの人生に与える本当の影響を、リスク・シミュレーション・心理面など多角的に解説します。


そもそも金利の仕組みとは?

🧠 固定金利とは?

  • 借入時点で返済終了までの金利が“固定”されている
  • 将来の金利上昇リスクがなく、計画が立てやすい
  • 初期金利はやや高め

🔄 変動金利とは?

  • 半年ごとに金利が見直される(ただし返済額の見直しは5年ごと)
  • 初期金利は低く魅力的だが、金利が上昇すると返済額も増加
  • 将来の金利上昇を“自分が背負う”契約

金利の違いが家計に与えるインパクト

仮に、3,000万円を35年ローンで借りるケースで比較してみましょう。

金利タイプ年利月々の返済額総返済額
固定金利1.5%約91,000円約3,830万円
変動金利0.5%約77,000円約3,250万円
※変動が将来2%に上昇2.0%平均約104,000円約4,300万円超

→ 初期は安く見える変動金利でも、金利が上がれば固定より総返済額が大幅に増えることも


なぜ変動金利が人気なのか?3つの理由

  1. 目先の返済額が安く見える
     月々の支払いを抑えたいという心理が働きやすい。
  2. 「金利なんてそんなに変わらない」と思い込んでいる
     ここ10年間の低金利時代に慣れきっているため、将来の上昇を軽視しがち。
  3. 住宅営業マンや銀行員に勧められたまま契約してしまう
     「今なら変動の方が人気ですよ」と言われ、深く考えずに選んでしまう。

→ これらは全て、「短期視点」「感覚判断」による落とし穴です。


金利が上がるとどうなる?家計破綻の構造

変動金利を選んだ場合、金利上昇時には以下のことが同時に起こります:

  • 月々の返済額が増加
  • 利息分の割合が大きくなり、元本が減らない
  • 将来の繰上げ返済が困難に
  • 子育て・老後資金に影響
  • 精神的ストレスが慢性化

たとえば金利が1%上昇しただけで、年間数十万円の返済増になるケースも。
これが20〜30年続けば、家計はじわじわと“沼”に沈んでいきます。


住宅ローン破綻者の共通点とは?

破綻に至る人たちの多くは、以下のような特徴を持っています:

  • 変動金利を選んでいた
  • ボーナス払いを組み込んでいた
  • 返済額ギリギリの生活設計をしていた
  • ライフプラン(教育費・老後資金)を計算していなかった
  • 将来の金利変動を楽観視していた

つまり、「今の数字だけ」で判断し、「変動するリスク」を軽視した結果なのです。


変動金利が向いている人・向いていない人

✅ 変動金利が向いている人

  • ローンの期間が短い(10年以内)
  • 手元に十分な現金や投資資産がある
  • 金利が多少上がっても問題ないほど家計に余裕がある
  • 自営業などで収入の波が大きくてもコントロールできる

❌ 変動金利が向いていない人

  • 子育て中で将来の支出が読みにくい
  • 会社員で収入が急には上がらない
  • 緊急資金があまりない
  • 数万円の増額で家計が不安定になる

固定金利のメリットと“安心の価値”

  • 35年後まで支払い額が確定
  • 家計の見通しが立てやすい
  • 将来のインフレや経済変動に左右されにくい
  • 精神的な安心感が非常に高い

たとえ金利が1〜1.5%程度高くても、不確定な将来への“保険料”と考えれば割安です。


まとめ|「目先」ではなく「完走」できる金利を選ぼう

固定か変動か――それは、“金利”を選ぶのではなく、“未来の安定”を選ぶことでもあります。

  • 「今安いから変動」に飛びつかない
  • 自分のライフプランに合う金利タイプを選ぶ
  • 最悪のケースでも返済が続けられる設計にする

「金利が上がってから後悔しても遅い」
だからこそ、将来を見据えた慎重な判断が必要です。