2018年に公開された『ザ・アウトロー』は、重厚で荒々しい空気感を持つ強盗映画として、 コアな映画ファンの間で強い印象を残しました。 その続編として登場したのが、『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』です。
本作は、前作と同じ世界観を共有しながらも、単なる「激しさの上乗せ」ではなく、 キャラクターの関係性や立ち位置の変化に大きく舵を切った作品となっています。 銃撃戦の迫力や犯罪のスケールはそのままに、物語の軸は 「刑事と強盗は、どこまで同じ場所に立てるのか?」という問いへと移っていきます。
一方で公開後のネット上では、 「前作より見やすくなった」「いや、緊張感が薄れた」といった 賛否がはっきり分かれる評価が目立ちました。 つまり本作は、万人向けの続編というより、 観る側の期待によって印象が大きく変わる映画だと言えます。
この記事では、英語圏のレビューやネット上の反応をもとに、 スコアや数値には触れず、「なぜ評価が割れたのか」を中心に整理していきます。 普段あまり映画を観ない人でも理解しやすいよう、 ストーリーの流れや見どころ、引っかかりやすいポイントまで丁寧に解説していきます。
・ネタバレを含みます
・海外(英語圏)のレビュー・反応を中心に構成しています
・点数やスコア表記は使用していません
🎥 『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』とは?
『アウトローズ』は、2018年に大ヒットしたクライム・アクション映画『ザ・アウトロー』(原題:Den of Thieves)の正統な続編として2025年に公開されたアメリカ映画です。前作で起きた大規模な強盗事件の後、宿敵どうしだった刑事と凄腕の強盗が、再び激しくぶつかり合いながらも予想外の結末へ向かっていく物語です。ジェラルド・バトラー演じる刑事“ビッグ・ニック”と、オシェア・ジャクソン・Jr.演じる天才的な強盗“ドニー”の関係性が、単なる敵対から新たな展開へ進んでいきます。
この作品は、アクション映画としての迫力と強盗計画の巧妙さだけでなく、キャラクターの「信頼」や「裏切り」といった人間ドラマが色濃く描かれている点が特徴です。単なる撃ち合いだけではなく、心理戦や策略のやり取りがストーリーを大きく動かしていきます。
舞台は前作のアメリカ・ロサンゼルスから飛び出し、ベルギー・アントワープ、フランス・ニースなどヨーロッパ各地へと移ります。ここではダイヤモンド取引の中心地や巨大な銀行の金庫を狙った壮大な強盗計画が描かれ、単純な追跡劇以上のスケールと緊張感が生まれています。
主人公ビッグ・ニックは、かつて逃げられてしまった強盗犯ドニーを追い続けています。最初は敵同士だった二人ですが、本作でニックはドニーが属する犯罪組織“パンサー・クルー”に無理やり入り込み、彼らの行動の裏を暴こうとします。強盗団側の計画に参加することで、ニックは自分の正義感と限界、そしてドニーとの関係を見つめ直していくことになります。
映画の核心となるのは、世界最大級のダイヤモンド取引所を舞台にした強盗計画です。ドニーたちは巧妙に計画を練り、セキュリティをかいくぐり、想像以上の報酬を手にするために動きます。しかしそこには、イタリアのマフィアとの複雑な関係や裏切り、予想外の出来事が重なっていきます。これらが重なり合うことで、物語は単なるヤマ場の連続ではなく、登場人物それぞれの感情や事情が絡み合うドラマ性の強い展開へと進んでいきます。
特に注目したいのは、ニックとドニーの“関係性の変化”です。通常の刑事と犯罪者という枠に収まらないふたりは、敵対しつつも互いへのリスペクトや信頼を少しずつ育んでいきます。このドラマ性は、銃撃戦やカーチェイスといったアクション以上に、観客が感情移入できる大きな要素となっています。彼らのやり取りや選択のひとつひとつが、物語全体に深みを与えているのです。
また、この続編は単なる「続き物」というだけでなく、前作を知らない人でも楽しめるようストーリーが組み立てられています。孤独や挫折、信念と裏切りなど、映画初心者でもわかりやすいテーマが多く散りばめられており、単純なアクション映画の枠を越えたヒューマンドラマとしても楽しめます。
結果として『アウトローズ』は、強盗映画としての手に汗握る面白さと、主人公たちの人間性を丁寧に描くドラマ性を併せ持つ作品です。これが単なる“続編アクション映画”を超え、観客に深い余韻を残す理由となっているのです。
全体的な評価まとめ 🧭💎
英語圏のレビューをざっくり束ねると、『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』は 「前作の“ガチ犯罪スリラー”から、少し肩の力を抜いた“相棒もの強盗映画”に寄せた続編」として受け止められています。 その変化がハマる人には「意外と楽しい」「気軽に見られる」と刺さり、逆に前作の重たい緊張感を期待した人には「ノリが軽い」「既視感がある」と賛否が分かれやすい――ここが大きなポイントです。
まず多いのが、ニックとドニーの“距離感の変化”を面白がる声です。 追う側だったニックが、ドニーの側に“入り込む”ことで、正義の人でも悪人でもない、 どこか不格好な大人の関係が生まれます。ここが「ただの追跡劇より見やすい」「会話が増えて楽しい」と評価されがち。
もうひとつは、派手な銃撃戦だけで押すのではなく、段取り・潜入・駆け引きの比率を上げた点。 「強盗の手順を見せるタイプの映画が好き」な人ほど、計画の積み上げに気持ちよさを感じやすいようです。
批判側で目立つのは、“見たことある感じ”への指摘です。 強盗映画の定番(仲間集め→下見→潜入→トラブル→裏切り)を踏むので、展開が読めてしまう人もいます。 さらに本作は準備や移動が長めで、体感として「加速するまで待たされる」と感じるケースも。
また、ニックの行動がかなり踏み込んでいて、「そこまでやる?」と驚く人もいます。 ここは“荒っぽい主人公像”として楽しめるか、説得力の薄さに見えるかで評価が割れます。
「真面目な顔で“ちょっとフザけられるようになった強盗続編」という受け止めが近いです。 前作は“重い現場感”で押すタイプでしたが、本作はニックの荒み方や、ドニーとの掛け合いが増えて、 良くも悪くも“気軽に見られる”方向へ。ここを「見やすくなった」と喜ぶ人がいる一方、 「前作の硬派さが薄れた」と残念がる人もいます。
・前作の雰囲気が好きな人ほどハード路線の不足に敏感
・強盗映画の“手順”や“駆け引き”が好きな人ほど計画パートを評価しやすい
・ニックのキャラを「暴走する魅力」と取れるかで満足度が変わる
⚠️ ここから軽いネタバレを含むまとめ
物語の核は「ニックがドニーを追い詰める」だけではなく、追う側が“強盗団の中”に入っていく構図にあります。 その結果、観客は誰が本音で、誰が演技で、どこまでが計画なのかを疑いながら見ることになります。 終盤に向かうほど「裏切り/裏切り返し」的な読み合いが濃くなるので、ここをスリリングと感じる人もいれば、 「オチが読めた」「驚きが弱い」と感じる人も出やすいタイプです。
この映画は「とにかくド派手に撃ち合うだけ」ではなく、強盗の準備・潜入・人間関係の変化を楽しむ作品です。
“派手さ”だけを期待すると肩すかしの可能性がありますが、逆に「作戦もの」「裏の読み合い」が好きなら、最後まで引っぱってくれます。
肯定的な口コミ・評価 👍💎
英語圏のレビューを中心に見ると、『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』を 「期待以上に楽しめた」「続編として正しい方向に舵を切った」と評価する声も確実に存在します。 ここでは、特に多く挙げられていた肯定的なポイントを整理して紹介します。
最も評価されているのが、主人公ニックとドニーの関係性です。 前作では「刑事 vs 強盗」という明確な対立構造でしたが、本作では 同じ計画の中で動く時間が長く、会話や駆け引きが増えています。
英語圏の感想では「敵同士なのに妙に息が合う」「ブロマンス的で意外と楽しい」といった声が多く、 重すぎないテンポが「見やすさ」につながっていると評価されています。
本作は銃撃戦だけで押し切るのではなく、下見・準備・役割分担といった 強盗映画ならではの工程をしっかり描いています。 この点を「リアル寄りで好き」「計画を追うのが楽しい」と評価する声が目立ちます。
特にダイヤモンド取引所を狙う展開では、警備の隙や人間関係を利用する描写が多く、 “派手さより知恵”を重視する観客には好印象だったようです。
ロサンゼルス中心だった前作と比べ、今回はヨーロッパ各地を巡る構成。 これにより「続編でも景色が新鮮」「犯罪が国際的になった感じがする」と評価されています。
アントワープやニースといった舞台は、ダイヤモンド・マフィアという設定とも相性がよく、 “世界規模の犯罪”という雰囲気を強めることに成功しています。
一部の観客からは「爆発だらけではないのが逆に良い」という声もあります。 必要な場面でだけ銃撃や追走が入り、緊張と緩和のバランスが保たれている点が評価されています。
アクション初心者でも状況を理解しやすく、 「何が起きているのかわからないまま終わる」タイプの映画ではない、という安心感も肯定的に受け止められています。
・前作より軽快なノリを歓迎している
・銃撃戦より計画・駆け引きを楽しみたい
・ニックという荒っぽい主人公のキャラを「魅力」と捉えられる
否定的な口コミ・評価 ⚠️💣
『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』は一定の支持を得ている一方で、 英語圏のレビューでははっきりとした不満点も数多く挙げられています。 ここでは「なぜ評価が割れたのか」が分かるよう、主な否定意見を整理します。
最も多い不満は「映画が長く感じる」という点です。 本作は準備・移動・会話シーンにかなり時間を割いており、 アクションを期待していると「なかなか盛り上がらない」と感じる人が出やすくなっています。
特に前半は、強盗計画の説明や人間関係の整理が続くため、 「クライマックスまで我慢が必要」「途中で集中力が切れた」という声も見られます。
強盗映画の定番構造を踏襲しているため、 「次に何が起きるか分かってしまう」という指摘も多くあります。 仲間割れ、裏切り、想定外のトラブルなどが想像通りに進むと感じる人もいました。
強盗ジャンルを多く観ている人ほど、「新鮮味が足りない」「驚きが弱い」と評価しがちです。
ニックは本作でもかなり無茶な行動を取りますが、 それに対する周囲の反応やリスク管理が甘く見える場面があります。
そのため「警察としてあり得ない」「さすがに都合が良すぎる」と、 リアリティ面で引っかかる人も少なくありません。
前作の激しい銃撃戦を期待していた層からは、 「思ったより静か」「盛り上がり切らない」という声も上がっています。
緊張感はあるものの、ド派手な見せ場は限定的で、 アクション映画としては地味に映る可能性があります。
・テンポの速いアクション映画を期待していた
・強盗映画を多く観ており、新鮮さを重視する
・主人公の行動にリアリティを求めるタイプ
ネットで盛り上がったポイント 🔥🌍
『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』は、公開後にSNSや掲示板、レビューサイトで 評価が割れたからこそ話題になった作品でもあります。 ここでは英語圏を中心に、実際にネット上で盛り上がったポイントを整理します。
最も多く語られたのが、ニックとドニーの関係性です。 「警察と強盗が同じチームで動く」という構図に対して、 SNSでは「いつ裏切るのか分からない緊張感がいい」「妙に楽しそうで笑ってしまう」といった声が広がりました。
特にRedditやX(旧Twitter)では、 “これはブロマンス映画なのか?”という冗談交じりの投稿が拡散され、 シリアスな強盗映画を想像していた人ほど意外性を感じたようです。
舞台がアメリカからヨーロッパへ移った点も、ネット上で好意的に話題になりました。 「ロケーションが変わるだけで雰囲気が全然違う」「前作の焼き直し感が薄れた」といった反応が見られます。
特にアントワープのダイヤモンド街という設定は、 “いかにも裏社会っぽい”“題材としてズルいほど相性がいい”と語られ、 世界規模の犯罪映画としての説得力を高めている点が注目されました。
ネットで特に盛り上がったのが、 「前作の方が良かった/いや今作の方が見やすい」という比較論争です。 前作ファンほど評価が厳しく、逆に今作から入った人は好意的、という傾向がはっきり分かれました。
「前作は重すぎた」「今回はキャラが立っている」という擁護意見と、 「緊張感がなくなった」「軽くなりすぎ」という否定意見がぶつかり合い、 コメント欄が長く伸びる現象が多く見られました。
主人公ニックの荒っぽさや無茶な行動についても、ネット上では議論が活発でした。 「相変わらず狂犬みたいで最高」「この男がいるから話が動く」と支持する声がある一方で、 「警察としては完全にアウト」「都合よく動きすぎ」と冷静なツッコミも多数見られます。
このツッコミどころの多さ自体が、結果的にSNSで語られやすい要因となり、 作品の話題性を高めたとも言えます。
本作は「全員が絶賛する映画」ではありませんが、語りたくなる要素が非常に多い作品です。
相棒感・舞台変更・前作比較・主人公のクセ──これらが絡み合い、 「観た後に誰かと意見を言い合いたくなる」タイプの映画としてネット上で盛り上がりました。
疑問に残るシーン 🤔💭
『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』は全体として丁寧に作られた強盗映画ですが、 観終わったあとに「ここは少し引っかかるかも?」と感じる場面もいくつかあります。 ここでは英語圏レビューやネットの声で特に多く指摘されていた疑問点を整理します。
最大の疑問点として挙げられるのが、ニックの潜入の成功率です。 元刑事であるにもかかわらず、比較的短期間でドニーたちの信頼を得て、 危険な計画の中枢にまで入り込めてしまいます。
映画的なテンポを優先した結果とはいえ、 「裏社会の人間がそこまで簡単に信用するだろうか?」と リアリティ面で引っかかる観客も少なくありません。
強盗計画は非常に複雑で綿密に描かれますが、 クライマックスでは偶然が味方する場面も多く、 「失敗の可能性が低く見えてしまう」という声があります。
トラブルは起きるものの致命傷にならず、 結果的に計画がスムーズに進みすぎている印象を持つ人もいます。
ドニーがニックに対して見せる態度も、観る人によって解釈が分かれます。 本心から信頼していたようにも見える一方で、 「最初から疑っていたのでは?」とも取れる描写が点在しています。
この曖昧さは物語上の面白さでもありますが、 明確な答えが示されないため、モヤっと感を残す要因にもなっています。
終盤の展開は、ある程度の決着を見せつつも、 「まだ続きがありそう」と感じさせる終わり方になっています。
これを余韻のあるエンディングと捉えるか、 消化不良と感じるかで評価が分かれています。
これらの疑問点は致命的な欠点というより、 リアリティを重視する人ほど気になりやすいポイントです。
逆に「映画的な勢い」や「キャラクター同士の関係性」を楽しめる人にとっては、 そこまで問題にならない部分とも言えるでしょう。
考察とまとめ 🧠✨
『アウトローズ(Den of Thieves 2: Pantera)』は、前作の緊張感を土台にしつつ、 “敵対から協調へ”という関係性の転換を前面に出した続編です。 その結果、アクションの量感よりも駆け引き・段取り・会話が印象に残る作品になりました。
本作の核心は、善悪の境界が曖昧になる瞬間をどう描くか、にあります。 ニックは“正義の側”にいながら手段を選ばず、ドニーは“犯罪者”でありながら筋を通す。 そのグレーな共存が、強盗計画という枠の中で試されていきます。
評価が分かれた最大の理由は、期待値のズレです。 ド派手な銃撃戦を求めると物足りず、計画もの・会話劇を好むと噛み合う。 つまり本作は、「何を見に行くか」で満足度が変わるタイプの映画と言えます。
- 強盗映画の段取りや裏の読み合いが好き
- キャラクター同士の関係性を追うのが楽しい
- 前作より軽めのノリでも問題ない
『アウトローズ』は、全員を唸らせる傑作というより、 語りたくなる要素を多く持った続編です。 相棒感、舞台変更、前作比較、主人公のクセ—— それらが噛み合った人には「思ったより楽しめた」と残り、 合わなかった人にも「なぜ合わなかったか」を語らせる力があります。 観終わったあと、誰かと感想を交わしたくなるなら、本作はその役目を果たしています。

