投資スタイルには「逆張り」と「順張り」という真逆のアプローチがあります。株価が下がったところで買うのが逆張り、上がっている銘柄に乗るのが順張り。どちらが正解なのか——それは実は一概には言えません。
今回はこの「逆張り」と「順張り」の基本をわかりやすく整理したうえで、個人投資家がなぜ逆張りに魅了されがちなのか、そしてどちらが“効果的”かを深掘りしていきます🔥
🧭 そもそも逆張り・順張りとは?
まずはざっくり定義からおさらいしましょう。
投資手法 | 定義 | 例 |
逆張り | 下落している銘柄を買い、上昇している銘柄を売る | 株価が急落したときに「買い」に入る |
順張り | 上昇している銘柄を買い、下落している銘柄を売る | 株価が高値を更新中に「買い」に入る |
🎯 たとえば…
- 逆張りの例:「あの人気銘柄が30%も下がった!これは“お買い得”では?」
- 順張りの例:「新高値を更新し続けてる銘柄に乗って、波に乗ろう!」
📈 順張りはなぜ機関投資家に好まれる?
多くの**機関投資家(プロ)**は順張りを好みます。理由は明確です。
- トレンドの持続性に賭けることができる
- 統計的に勝率が安定しやすい
- ロスカットのポイントが明確
特にファンドなどは「成績評価」を受けるため、ドローダウン(下落)を嫌う傾向があり、リスク管理上、順張りの方が優れているとされます。
さらに、アルゴリズムトレードや高頻度取引でも、トレンドを検出して乗る「モメンタム戦略」が基本となっていることから、順張りの優位性はある程度裏付けられているのです。
🧠 逆張りに惹かれる個人投資家の心理とは?
一方、個人投資家の多くが逆張りを好む傾向があるのも事実。
なぜでしょう?
💡 理由1:割安=お得という“買い物感覚”
日常生活では「値下げ=お買い得」と感じる場面が多いため、下がっている株は“安い”から買いたくなるという感覚が働きます。
例えるなら、ブランドバッグが50%OFFになっていたら「今がチャンス!」と思うのと同じ心理です👜
💡 理由2:成功体験の刷り込み
「リーマンショックの底値で仕込んだ人が億り人に…」といった話がメディアに出回りやすく、「落ちてるナイフを掴むと大金持ちになれる」という誤った成功神話が形成されやすいのです。
💡 理由3:情報の非対称性
プロは需給やトレンドの形成をリアルタイムで把握できますが、個人投資家はニュースやSNSを通じて後追いで情報を得ることが多いため、相場の反発を狙うしかない状況になることも…。
🧪 データから見る逆張りと順張りの優位性
過去の市場データに基づくバックテストでは、以下の傾向が見られます。
- 短期的には順張りの方が優位
- 長期では逆張りが報われる場面もある(ただしセクターやタイミング次第)
- 逆張りはリスク管理が難しく、大損の可能性も高い
つまり、どちらが「絶対に有利」というよりも、使い方次第で明暗が分かれるのです。
⚖️ 逆張りvs順張り、どっちが効果的なのか?
🏆 結論:スタイルではなく「条件次第」
- トレンドが明確な相場では 順張りが有利
- ボラティリティが高く、相場が上下するレンジ相場では 逆張りが機能
- 長期投資での割安銘柄選定には 逆張りの目線も必要
つまり、「どっちが正解か?」ではなく、「今の相場に合っているか?」を見極めることが重要です。
🛠️ 個人投資家が使うべき“合わせ技”
✅ 中期投資なら「逆張り×順張り」のミックス戦略がおすすめ!
- 逆張りで仕込む:業績は好調だが一時的に売られている銘柄に注目
- 順張りで利確する:反発してトレンドが出始めたら利食いのタイミングを計る
✅ 例:トヨタが決算後に下落したが、翌週に急反発するパターン
- 決算の数字は悪くないが一時的に売られる
→ ここで「逆張り」で拾う - 数日後、海外勢が買い戻して上昇トレンドに
→ 「順張り」でさらに買い増す、または利確
このようなハイブリッドなアプローチは、初心者にも比較的とりやすい方法です。
🎯 まとめ:感情ではなく“相場とロジック”で判断せよ
逆張りも順張りも、それ自体が良い悪いの話ではありません。重要なのは、
- 相場の状況を冷静に見極める力
- ポジション管理(損切り・利益確定)のルールを持つこと
- 感情に流されず、シナリオを描くこと
この3つができていれば、逆張りでも順張りでも、十分戦えます💪
「なんとなく下がったから買う」は危険です。自分なりの“逆張り or 順張り戦略”を磨くことこそが、成功への近道だと断言できます!