2025年に登場した「Nintendo Switch 2」。多くのゲーマーが待ち望んでいた次世代ハードですが、日本では相変わらず「買えない」「抽選が当たらない」「転売価格が高騰」といった声が後を絶ちません。一方で、SNSや海外レビューサイトでは「フランスやドイツでは普通に買えた」「店頭に並んでた」といった報告が数多く見られます。
なぜ、同じハードウェアにも関わらず、これほどまでに地域差があるのでしょうか?本記事では、日本と欧米諸国の入荷システムや任天堂の販売戦略の違いを深掘りし、その理由を明らかにしていきます。
🗾 1. 日本は“抽選+日本語専用版”で入手ハードルが高すぎる
▶ 抽選販売が主流で購入できない人が続出
Switch 2の販売において、日本は「抽選方式」がほぼすべて。ビックカメラ、ヨドバシカメラ、任天堂公式ストアなども抽選応募のみで、店頭に並べば買えるということはまずありません。倍率は30〜50倍とも言われ、発売から1か月以上経ってもなお“当たらない”という人が続出しています。
▶ 日本語版は地域ロックのような制限あり
日本で販売されるモデルは「日本語専用版」となっており、表示言語が日本語のみ。これは外国人観光客による“爆買い”や、海外への転売を防止する目的があるとされます。そのため、供給自体が非常に限定されており、流通量が絞られた状態となっています。
▶ 転売対策が逆にユーザーを苦しめている?
日本国内での転売対策は非常に厳格。1人1台の購入制限、本人確認、配送先制限などが課されており、悪質な転売屋は排除されつつありますが、その分「普通の購入者」も買いづらくなっているという現実があります。
🇪🇺 2. 欧州では招待制+多言語モデルで比較的スムーズに入手可能
▶ マイニンテンドーの“招待メール”制度
ヨーロッパでは、任天堂のアカウントに過去ログイン履歴があれば、Switch 2の購入に必要な“招待メール”が届く仕組み。これにより、抽選に外れることなく確実に購入できたというケースも多く、初回出荷数も潤沢であることが伺えます。
▶ 多言語対応モデルで地域限定がない
欧州で販売されるSwitch 2は、日本語に限定されず英語・ドイツ語・フランス語などの多言語に対応。海外ユーザーの利便性が高く、日本版のような“排他仕様”がありません。そのため、供給先も多く、グローバル展開を想定した出荷がなされているのです。
▶ 出荷数が多い理由は「価格差」と「為替の影響」
Switch 2の欧州価格は日本より40〜50%ほど高く設定されています。これは関税や物価水準の違いを反映したものであり、任天堂にとっては「利益率が高い市場」です。そのため、初回から多めに出荷され、店頭販売分も確保されていると考えられます。
🇺🇸 3. アメリカは早い者勝ち方式、でも在庫はやや安定
▶ 一般予約+購入制限で混乱は少なめ
米国では、オンラインストアを中心に事前予約制が行われました。予約が完了すれば確実に入手できる仕組みのため、抽選方式と比べてユーザー体験は良好。ただし、アクセスが集中した初日にはサーバーダウンもあり、そこはアメリカらしい混乱と言えるでしょう。
▶ 購入制限やアカウント認証で転売防止策も実施
「1人1台制限」「配送先制限」「アカウント制限」など、転売を防ぐための施策も採用されています。ただし日本ほど厳格ではなく、一定の流通を許容する柔軟性が見られました。
🔍 なぜ日本だけ“特別に”手に入らないのか?4つの理由
① 日本は「価格が安すぎる」
Switch 2の日本国内定価は49,980円。円安の影響もあり、これは欧州価格に比べて4割ほど安くなっています。そのため、世界中の転売屋が「日本版を仕入れて海外で売る」という行動をとりやすく、供給が制限されてしまうのです。
② 地域限定の仕様が供給を限定
日本版は「日本語のみ」「日本アカウント限定」「海外ではサポート対象外」といった制限があり、輸出に向かないモデル。これにより、日本国内だけで完結させる販売ルートになっており、供給がタイトになっています。
③ 抽選制が機能しすぎている
公平性を追求した抽選制ですが、供給数に対して応募数が極端に多いと、実質「買えない制度」になります。欧州のように“招待制”や“早い者勝ち”といった方法の方が、ユーザー心理的には納得感があるのかもしれません。
④ 日本の量販店がリスクを取らない
欧州では量販店が初回在庫を多めに発注し、積極的に売っていますが、日本では「売れ残りリスク」や「転売対策の手間」から消極的な傾向。結果として流通チャネルが細くなり、品薄状態が長引いているのです。
📊 各国の入手難易度まとめ(比較表)
地域 | 入手方法 | 価格(概算) | 特徴 | 入手難度 |
日本 | 抽選制・地域限定 | 約50,000円 | 言語制限、転売対策強化 | ★★★★★(最難) |
欧州 | 招待制・多言語対応 | 約75,000円 | 店頭販売あり、供給潤沢 | ★★☆☆☆ |
米国 | 一般予約+制限付き | 約70,000円 | 購入制限あり、比較的安定 | ★★☆☆☆ |
💡 例えるならこんな感じ!
Switch 2の購入事情は、まるで「限定ライブチケット」のよう。
- 日本:抽選でしか手に入らないVIP席。倍率は100倍超え。
- 欧州:早期登録者には事前招待メールが届く“先行販売”制度。
- 米国:オンライン販売の“先着順”で、サーバー争奪戦あり。
✅ 結論:欲しい人はどう動くべき?
- 日本語版が欲しい人は、抽選サイトの応募条件を満たしつつ、すべての応募先を網羅。
- とにかく早く欲しい人は、欧州や米国の多言語モデルを海外通販や代行で購入する手も。
- 転売価格で買うか悩んでいる人は、年末の追加出荷を狙うのが賢明。夏の供給は限定的です。